京町家:檜風呂の手入れ

 当時の筆書きの登記簿から、明治43年にはすでに存在していた(築年は不明)古い京町家をリノベした我が家のお風呂は、壁が浴槽の高さまでは全面タイルで、その上側と、お風呂場入り口の扉の枠が全部檜。毎日のように水とお湯に晒される空間だから、2015年に千葉県船橋市から引っ越してきた当初は、カビが生えてすぐに朽ちてくるのではないかと心配していた。

 しかし、毎年一回、檜の部分全面に、木肌一番を2度塗りして、その後から蜜蝋を擦り込むという作業を繰り返した結果、幸いなことにカビが生えたり木が腐ったりということは今のところ起きていない。

 年に一回のこの作業は今時期にやることにしている。蜜蝋は融点が少したかめなのか、冬場だと蜜蝋が入った容器を湯せんしながら作業しないと、固まったままで木の板面に擦り込むことがなかなか出来ない。そこで、気温が高い夏場に擦り込むのが一番作業しやすい。

 作業が終わって木肌面が落ちつた後の一番風呂は本当に気持ちよい。↓態とシャワーのお湯を檜の板面にかけた写真。ご覧の通りよく水を弾く。見ていてともて気持ちがいい。

 蜜蝋が使えるのはお風呂場だけではない。基本木の地肌が露出している部分にはどこで使ってもよい。次の週末は玄関の柱とか出格子に擦り込んであげよう。あと、寒くなる前に、縁側とか坪庭周囲の木肌にも栄養を与えてあげよう。