カメラマガジン

最新状況
カメラマガジンは現在毎月発売されるという状態にはないです。しかしバックナンバーは、今からフィルムで撮影を始めたいという人たちには貴重な情報が満載。古本で購入するか、hontoなどを通じて、電子書籍として購入することも可能です。実際に電子書籍で購入すると便利です。スマホやタブレットでも見たい時にいつでも確認できる。旅先や出張先のベットに寝転がりながらマッタリと読むのもよいですよ。

 今現在、僕の場合、モノクロはフィルムで、カラーはデジタルでというすみ分けのような状態が続いております。特に最近、フィルムで撮る楽しさにハマッている僕にとって、カメラマガジン(エイムック)はとても貴重な雑誌である。発刊されるペースも個人的には気に入っている。今現在は、5,6カ月に一度のペース。デジタル全盛となったこの時代、銀塩に関する最新情報はそうあるもんでもないだろうし、むしろこの雑誌は、最新情報よりも、歴代の銀塩カメラとその数々の銘玉で撮られた銀塩写真そのものを楽しむ感が強いように思うのであります。  なにせ、毎号最初から最後まで銀塩のカメラとレンズそしてそれらで撮った写真が満載。わりと最近この雑誌の存在に気が付いた私は、古本と新品とりまぜながら、No.1から最新号まで全部買ってしまった。

 今、写真整理をしたりするのに使っている部屋の本棚の一角をカメラマガジンの1号から最新号が占めている。休みの日とか、ブログ記事作成の合間や、自家現像をやっている最中の休憩の時とかに、パラパラとめくりながら、大きな紙面一杯にプリントされたモノクロの綺麗な写真とか眺めていると、癒されます。

本棚(カメラマガジン)

 このブログでも、カメラマガジンで気になった写真や記事があったら、それについてコメントしていきたいと思います。

 今日は、カメラマガジンの記念すべきNo.1について。まず、サブタイトルがよいではないか。

「いいカメラは人生を楽しくする」

 ホント、最近そう思えるようになってきました。なんでもない日常の一場面も、お気に入りのカメラで、自分なりに切りとり方を考えてシャッターを切るというシンプル作業をしているだけなのに、なんだかドンドン楽しくなってきています。それがフィルムカメラの場合、さらにフィルム現像や印画紙に焼くための引伸作業という積み重なるような楽しみがあるのがとてもよいと思うのであります。

 カメラマガジンのNo.1は、No.2以降のためのプロローグ的な意味合いがとても強いと思います。色々なタイプのフィルムカメラのことが広く浅く紹介されていて、銀塩写真の初心者である私にも入っていきやすいのと同時にNo.2以降の深く掘り下げた内容への期待も高まります。

 またこれはNo.1に限った話ではなく、毎号とも現行手に入る銀塩カメラとフィルムの種類とメーカーのカタログが別刷りの冊子になっているのが嬉しいです。

 もちろん、No.1に掲載されている銀塩写真の数々も本当の素晴らしい。特にお気に入りの写真はと言われれば、まずは久保光一さんがローライフレックス2.8F、プラナー80mmF2.8 及びKodak Tri-Xで撮られた聖地(P.92~95)。特に一枚目の戸隠で撮られたという杉でか囲まれた道に神々しい光がさしている感じが、少しコントラストを落としたやわらかい感じと相俟ってとても素敵なのであります。
 松田敏美さんが、ライカM6、ズミルクスーM50mmF1.4及びKodak TMAX-400で撮られた子供の写真(P.88)のシャープなピントと、背景の適度で柔かいボケのバランスも、僕もいつかこういう風に撮れるようになったよいなぁという素晴らしお手本です。

 森谷修さんが、ハッセルブラッドSWC/M、ビオゴン38mmF4.5及びイルフォードDELTA400で撮られたバリ島の写真(P.87)は、モノクロ写真ならではの光と影のバランスが綺麗にとられていて、尚且つ女性の存在がうまく引き立つような画面構成とその広がりが素晴らしいと思います。写真は2次元だけど、まるでそこに自分がいるようで、画面の中に吸い込まれそうな臨場感を感じます。

 森谷修さんは、私をいつかハッセルブラッドを手にしてみたいという気持ちにさせた「ハッセルブラッドの日々」(藤田一咲著 枻出版)にも登場しています。藤田さんはSWC/Mに関して「超広角でありながら歪をまったく感じさせない描写」と評しておられるが、森谷修さんのこのバリ島での写真は、SWC/Mのその特徴を存分に生かして、画面一杯にその美しい描写が広がるような広角の醍醐味をたっぷりと楽しませてくれて、見ていてともて爽快な気持ちになります。

 他にも、まだまだいつまでも眺め続けていたと思わせる素敵な銀塩写真が、この本には満載です。お勧めです。最新本ではないけれど、銀塩ファンにとっては、新しい本であるかどうかというこは、もはやあまり意味のないことのように思います。

 うむむむむぅ、こうして記事を書いていても、ついつい本棚に目がいって、書くのを中断して観たくなってきてしまいます。

 とにかく、デジタル全盛のこの時代に、銀塩カメラとフィルムに特化したこの本を発行し続けてくれている枻出版さんには、ただただ感謝。これからもずっとカメラマガジンを発行し続けて欲しいと思うのであります。