ハッセルブラッドが手に入ってすぐだが、一昨日、Kyoto Graphieの展示会場の一つである元・新風館の清掃のお手伝いに行ったあと、大阪は昭和町の篠原カメラさんに急行し、Canon Canonet QL17 G-IIIを購入した。
贅沢なレンズを備えた大衆向けカメラ
レンジファインダー機として、僕にとってはLeica M3に次いで2台目。一ヶ月ほど前に篠原カメラさんにお伺いした時、篠原さんから
「このカメラは、赤城耕一さんもご推奨」
との一言があった。小さくてコンパクトなんで、それにとっても明るいレンズ。40mmでf1.7。篠原さんによれば、このカメラが発売された当時(1972年)は、大衆向けとして出されたが、なんて豪華な単焦点レンズとのこと。このカメラが出てしばらくして、カメラ業界はドンドン電子化が進んでいくことになるけど、この頃はまだ今みたいに電子化が進んでいなかったので、その分贅沢なレンズを付けられたとのことであった。
これだけのハイスピードレンズなら、出張先にもって行って、仕事が終った後、夜の街をスナップするのなんかにも良さそうと思った。
赤城耕一さんご推奨とのことで、帰宅して氏の「銀塩カメラ至上主義」を読み返した。すると、Canonet QL17 G-III の解説の中に
「やや柔らかい調子なので、モノクロでも美しいトーンが再現される」
とある。
かつて森谷修さんのワークショップ参加中に魅了されてLeicaM3を購入し、その後Summilux 50mm 1.4で撮影して引き延ばしたモノクロプリントのトーンの美しさに魅了されてしまった僕としては、嗚呼このキャノネットで撮ったフィルムでバライタ紙に焼いてみて、どんだけきれいな調子になるか確認してみたいという衝動を、もう抑えくれなくなってしまったのであります。という訳で、
「つい昨日、ハッセルブラッドのレンズ買ったばっかりでしょぉ~ッ!!。買ってもいいけど、もう当分最低向こう3年は、カメラとレンズの購入は禁止だかららね。いい加減にしろ!!」
という家内の許可を得て、喜び勇んで篠原カメラさんに急行した。実は、赤城さんの銀塩至上主義の解説を読んでもうキャノネットが気になって仕方がなかった私は、篠原さんに頼んでこのキャノネットを取り置きしてもらっていたのである。
来週一週間は、東南アジア出張である。このカメラにニューシーガル400をつめて、仕事終了後に向こうでスナップしてみたいのであります。そして、Kyoto Graphieのサポートスタッフとしてのボランティア活動が終って週末また時間が出来るようになったら、自宅に組んだ暗室で焼いてみるのだ。
このカメラ、電池を入れる場所がある。露出計が付いているのであろう。しかし僕は電池入れない。LeicaM3と同じように単体露出計とセットで使って、完全機械式カメラという想定で撮りたいのである(アホです)。
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