前回の記事で、モノクロフィルム撮影でMC-YA2の効果を確認しました。
今回は、デジイチのEOS40Dでモノクロモードにて撮影する際、カメラ内蔵のフィルター効果を適応した場合と、カメラ内蔵のフィルター効果は使用せずに、本物のフィルターを適応した場合とで比較してみました。
撮影機材
カメラ: キャノンEOS40D
レンズ: EF-S17-85mm F.4.0-5.6 IS USM
ステップアップリング: 67mm->77mm
モノクロ用フィルター: マルミ MC-Y2、YA2、R2(いずれも77mm)
撮影条件
17mm、f8.0、ISO1000、絞り優先AE、露出補正0(2枚目の写真のみ-1EV)
被写体は、自宅から見える風景。この日は曇りで、コントラストがなかなか出にくい状況。
まずは、カメラ内蔵のフィルター効果を適用せず、マルミのモノクロ用フィルターも装着しなかった場合の写真です。


1枚目の写真が、今回のフィルターの効果を比較する上での基準となる写真です。2枚目の写真は、露出補正で-1EVを適用。空のコントラストは出ましたが、地上の建物全体が暗くなっています。 実際には試しませんでしたが、右側の写真の設定で撮るとき、ハーフNDフィルターを適用していれば、±0EVまたはー1EVで露出補正して空と地上の露出のバランスがとれていたかもしれないです。
つぎは、EOS40Dのピクチャースタイルの詳細設定の画面でフィルター効果を適応した場合の写真です。



被写体によっても効果が異なってくるのかもしれませんが、今回のコントラストが出にくい被写体の場合、赤色のデジタルフィルターを適応したときに、少し効果が出ましたが、総じて大きくコントラストが変わることはなかったようです。今回は、露出補正0(±0EV)で絞り優先AEを適応しましが、それ以外の設定だともっと効果が出るかもしれまません。
今後、色々な被写体をモノクロで撮るときに、更にデジタル・モノクロ用フィルターの効果を確認することを新たなる課題としたいと思います。
次は、本物のモノクロ用フィルターをレンズに装着して撮影した場合です。マルミ製のY2(黄)、YA2(オレンジ) R2(赤)を適用した場合です。



なかなか面白い結果が出たと思います。3種類のモノクロ用フィルターそれぞれに、異なるトーンで異なるコントラストが出ています。
被写体と写真の使用目的等に合わせてフィルターを選ぶ楽しみを認識した瞬間でした。もともと、この3種類のフィルターはフィルム一眼であるEOS7sでモノクロ撮影をする時に活用したいと思って購入しましたが、デジタル一眼でも、かなりの効果があることが確認できました。
R2を適応した写真の場合、空の明るさは、上の-1EVを適応したフィルターなしの写真と同じような感じですが、地上の建物が-1EVでフィルターなしの場合よりも明るく写っていて、全体的なバランスがよりとれているような気がします。R2を適応した写真で、少し+側に露出補正すると、明るさのバランスがもっと良くなるかもしれないです。
今回の結果を受けて、もう少し色々な被写体でモノクロ撮影時のデジタルフィルターの効果と本物のモノクロ用フィルターの比較を続けてみたいと思っております。
また折をみて、他の被写体での検証結果をレポートしたいと思います。