九谷青窯とエスプレッソ

 平日の朝の仕事や出張に出掛ける前と休日の朝も、朝起きたらDelonghie Magnifica Sのスイッチを入れ、好きな豆を用意して、エスプレッソを淹れる。それがすっかり習慣となった。

 家内がいつもエスプレッソと一緒に楽しむお菓子を何か用意してくれている。そしてそのお菓子を載せる小皿も楽しみのうちの一つ。

五十嵐元次 内村七生 九谷青窯

九谷焼き

 うちの小皿は、九谷青窯で焼かれたものや、元々九谷青窯にいた方々が今は独立されているという作家さんのものが多い。九谷焼というと、「五彩」「青手」「赤絵」などの伝統的な柄がまず頭に浮かんでくる。私の両親は金沢出身なので、今も母の住む家に行くと昔から見て使ってきているそういった如何にも九谷焼らしいお皿やおちょこが結構沢山ある。そういった伝統的な柄も悪くない。子供の時から馴染みのある色合いと柄なので、見ているとなんだか心が和む。

オランダでの衝撃

 個人的な好みで、私はどちらかというと白地が主体で絵柄がアクセント的に描かれているお皿が好き。家内もその傾向(……だと思う)。私は結婚する前、仕事でオランダに長逗留していた時期があった。休日に、アムステルダムの国立博物館を訪れた時に衝撃を受けた。日本が鎖国の状態にあった時代、唯一オランダだけが長崎で交易していたが、その当時オランダの船が日本から持ち帰った品々が沢山展示されているスペースがそこにはあった。そこで私は生まれて初めて本物の伊万里、有田の焼き物を観た。とりわけ柿右衛門窯で焼かれた所謂「濁手」の白磁に浮かぶ柿右衛門独特の鮮やかな赤やそれを彩る草木の緑や青。そして柿右衛門窯も代々受け継がれて今現在も柿右衛門さんが焼き続けているという事実がさらなる衝撃となって、帰国した後に当時住んでいた千葉県市原市から飛行機とレンタカーで伊万里・有田に足蹴く通っていた時期があった。あの白地の凛とした表情と色絵とのバランスが世界中のどの焼き物よりも美しいとその時は思っていた(今はまたちょっと嗜好が変わってきましたが…..)。

九谷青窯のデザイン

 九谷青窯の白地は、柿右衛門とはまた趣がことなると思う。なんかこう温かみのある白。普段使いして毎日見ていて飽きない感じの白。そして、伝統的な九谷焼がお皿一杯にタップリと重厚感があるデザインで描かれているのに対して、九谷青窯のデザインは白磁主体でそれぞれの作家さんの個性が光る色合いやデザインのお皿が多くて、それが家内と私の共通した好みにハマった感がある。

どこで購入?

 Googleで「九谷青窯」をキーワードで検索すると購入できるお店が出てくる。どうしても欲しいけど今はもう九谷青窯では製造されていない図柄のお皿も結構沢山。それらは、メルカリやヤフオクで出品されるのをひたすら待って日ごろからチェックするしかない。

ウチの九谷青窯(小皿)

 現在九谷青窯にいらっしゃる作家さんと以前九谷青窯におられていまは独立されている作家さんの器をちょっとずつ買っていたら結構な数になってきた。エスプレッソと一緒に食べるお菓子をのせる小皿を作家さん別にまとめてみました。

内村七生

 今のところ、ウチで一番数が多いのが内村七生さんのお皿。デザインと色合いのセンスが家内も私もとても気に入っている。

横井佳乃

 横井さんのこちらお皿は、観ていてなんかこうとても晴れやかな気持ちになる。

横井佳乃 花柄 小皿

高原真由美

 伝統的な九谷焼の色使い。でも、デザインはモダン。このシンプルな感じの中の彩のセンスが好きだなぁ〜。

九谷青窯 高原真由美 小皿

米満麻子

 ほっこりレモンと青の染付…癒される。

九谷青窯 米満麻子 レモン 小皿

岡本修

 岡本さんの器は小皿以外にも色々。

九谷青窯 岡本修 小皿

大きな器の作家さん別のまとめは、また別途記事にまとめてみるつもり。