モノクロでコントラストを上げる方法(京都・寺町界隈)

 先週の土曜日は、前日が京都出張であったので、一泊して午前中に河原町、寺町界隈でスナップ撮影を楽しんできました。
 出張の帰りということで、撮影機材はあまり持っていけませんでした。持っていったカメラは、EOS7s。レンズはシグマのMacro 50mm F2.8 EX DGのみ。大きな三脚も持っていけませんでしたので、全部手持ちで撮影でした。
 スナップ撮影のその途中、ちょっとした実験をしてみました。
 プロの写真家の皆さんのモノクロによる風景写真などを拝見していると、Y2、YA2、R2というようなフィルターが使用されてることが結構あるので、私もマネをして、とりあえずYA2を使ってみました。以下の一枚目がフィルター未使用で、2枚目が、YA2を使用した場合です。フィルムカメラでの撮影でしたので、カメラのセッティングだけではく、フィルムをスキャナーで読み取るときの条件設定も揃えました。

フィルターなし
Camera: Canon EOS7s
Lens: Sigma Macro 50mm EX DG
Film: FUJIFILM NEOPAN400 PRESTO
50mm, f8.0, 1/1000, ISO100

 

YA2フィルター
Camera: Canon EOS7s
Lens: Sigma Macro 50mm EX DG
Film: FUJIFILM NOPAN400 PRESTO
50mm, f8.0, 1/1000, ISO100
with
Kenko Step Up Ring 72 -> 77mm
MARUMI MC-YA2 77mm

 

 一枚目の写真は、空のコントラストが全然出ていませんが、2枚目の写真だと、雲と空がハッキリと分かれ、建物の濃淡もハッキリと出ています。フィルターを使用して空のコントラストが出たことで、画面の奥行感がより一層でて、その場の空気感がうまく表現できているような気がします。
 フィルターを使わない場合でも、露出をー1EV、-2EVと下げるに従って、コントラストが出てきますが、画面全体が暗くなる感じで
 空のコントラストを、より優先して協調するという表現には限界があるように感じました。
 カラー写真だと、コントラストを上げたい場合、露出調整、PLフィルターかUVフィルターくらいしか選択肢がないように思うのですが、モノクロだと、コントラストを調整する際のフィルターの選択肢は、上記の3種類以外にもまだ種類があって、より多彩なフィルターが用意されているようです。モノクロの場合は、被写体やその場の光量等によって、フィルターを使い分けることになると思うので、また写真の楽しみが一つ増えたような気がします。今後のモノクロ撮影の際に色々と試してみたいと思います。
 この撮影方法は、デジタルでも有効なのかという疑問があり、昨日自宅から見た風景の撮影で試してみました。EOS40Dの場合モノクロモード撮影時に、ピクチャースタイル・メニューの詳細設定において、フィルター効果を付与することができます。
 選べるフィルターの色は黄、オレンジ、赤、緑。今回の実験のように、実際にフィルターを装着するわけではないので、撮像素子がとらえた画像にたいしてデジタル処理で各フィルターを使ったような効果を再現するのでしょう。
 そこで、昨日の実験では、EOS40Dのフィルター効果をOFFにした上で、本物のフィルターを装着してみた場合と、本物のフィルターを使わずに、EOS40Dのフィルター効果の各色を適応した場合とで、比較してみました。
 次回のレポートをお楽しみに。