Canon EOS7s(ほぼ新品状態) を購入成功

 

 ついに、35mmフルサイズ機を購入しました…..と言ってもデジタルではなくて、フィルム一眼です。


なぜ今フィルム一眼を?

 昨年の3月から私にとって初めての一眼レフとなるEOS40Dを購入してスナップ、風景写真、マクロ撮影などを楽しんでおります。そのうち、APS-Cの撮像素子を搭載しているEOS40Dは、より望遠側の撮影が得意であることを実感してきました。そこで、昨年の秋、これまでに購入してきたEFレンズを有効利用するためにも、私にとってのフルサイズ機購入の筆頭候補は、EOS5Dとなりました。EOS5DMarkIIも新たに発売されて、中古のEOS5Dなら安く手に入るかもとも思いましたが、さすがにプロの皆さんの間でも評価が高かったEOS5Dは、中古でもかなりのお値段。レンズの種類をもっと増やしたい私としては、現時点では、あまりカメラ本体にはお金をかけたくないという思いも。でも、広角側での撮影をより楽しみたいと思う私としては、できるだけ早期にフルサイズ機を購入し、同じEFレンズを装着してもより望遠側はEOS40Dで、より広角側はフルサイズ機を使えるようになりたいなぁと考えておりました。
 そこで、目がいったのがEOSシリーズのフィルム一眼です。現行唯一キャノンが販売しているフィルム一眼はEOS-1V。しかしEOS-1Vのなんとお高いことか。と同時に、フィルム一眼初心者の私が買うには、もてあますほどの高性能と判断。そこで、EOSのフィルム一眼に関する昔の雑誌を古本屋で読んだり、中古ショップをまわって調べてみると、EOS-7sならば、安くて程度のよい中古品が見つかってくれるのではないかという結論に達しました。その理由は;

*販売終了したEOSのフィルム一眼としては一番最近のモデルである
*富士カメラさんがネットで新古品を販売している: 62,475円(’09年1月18日現在)

 昨年の11月後半くらいからEOS7sの中古品のチェックをしに、週末や出張の帰りに都内の中古ショップを回遊して値段をチェック。傷があるけど機能は万全というレベルで1.5~2万円台のものもありました。


プリントはどうする?


しかし、フィルム一眼購入にあたって、課題がありました。毎回フィルムを現像して、プリントをお願いしていたら、これはかなりの出費になってしまいます。この点を考え、当面フィルム一眼の購入も、先のお話になると思っていたところ、昨年末(骨折した悪夢がぁ~......)に大掃除をしていた時に、自宅で以前使っていて、最近全然使っていないフラットベッド式のスキャナーの取扱説明書をパラパラとめくっていたら、フィルム・スキャンのページに行きあたりました。 このスキャナーを買った当時は、まだあまり一眼レフに興味があるときではなかったので、気にもしていなかったのでしょう。カメラのフィルムをスキャンできるとは全く認識していませんでした。スキャナーを購入したときの備品を改めて確認すると、幸いにも、フィルムをスキャンするための付属部品がちゃんと残っていました。説明を読むと、このスキャナーで、カラーネガフィルム、カラーリバーサルフィルム、モノクロフィルムのいずれもスキャンできることが判明。フィルムを直接スキャンできれば、わざわざ一旦印画紙にプリントしてからスキャンするまでもなく、ミノカメ写真日記やミノカメ写真館で公開する場合は、より低コストで一連の作業を実施できると判断。JPEGファイル化できれば、手持ちのPIXUS Pro9000でも印刷が可能となります。問題は、古いスキャナーなので、ネット上に公開できるだけの解像度を確保できるかどうかというお話になるわけですが、日本カメラ社刊行のモノクロ写真をスキャナーで読み取る際の解説書を読むと、
「A3ノビ程度なら35mmで3200dpiで十分」
との説明があった。幸いにして、うちのスキャナーは、このレベルに十分に達しており、なんとかなりそうと判断しました。
 カラーフィルムについては、まだスキャンに関する情報を手にしていないのですが、ブログやサイトに掲載するレベルならいけると勝手に判断しました。実際にやってみて満足できない場合は、最新のスキャナーの中古などを別途探してみようと思います。というわけで、フィルムの現像は当面カメラ屋さんやラボに依頼するとして、ブログやサイトへの画像掲載やプリントは自宅で出来ると判断し、いよいよEOS7sの購入を決意しました。

矢倉カメラさんに感謝

 さて、いざ買おうと都内の中古屋さんを改めて巡ってみると、タイミングが悪いのか、いま一つ購入を決心させてくれる品物がなく…..。そんなとき、取引先として、以前勤めていた会社の時代を含めて10年以上お付き合いのある大阪は梅田のお客さんが大阪の中古カメラ屋さんを紹介してくれるという。今東京の中古屋さんにいい状態の品物がなくても、大阪も結構中古のフィルム一眼の品数はまだ多いから、いい状態のEOS7sがあるかもしれないというわけだ。このお客さんも写真好きで一緒にお酒を飲むと、よくカメラや写真の話になります。私がフィルム一眼を探していることは、昨年からすでにご存知でした。
数件紹介してもらったカメラ屋さんを、先週金曜日の大阪での出張仕事の後、数件回って、一番最後に訪れたのが、矢倉カメラさんでした。家に帰っていつも購読しているアサヒカメラを見たら、毎号一番後ろの方のページに広告を出していることが分かりました。このお店に眠っていたのが、以下の写真にあるEOS7sです。

 

EOS7sついに購入

 

 


 EOS7sの在庫はないかと聞いたら、奥の倉庫からこれが出てきました。ご覧の通り、元箱もついてメーカー保証書も完全未記入状態で、かたちの上では新品状態。カメラそのものも傷らしい傷は全くなく、完全な新品に近い状態でした。この写真に写っているストラップは、EOS40Dを購入したときに付いていたもので、かなり使いこんでいますが、EOS7s購入時についていたストラップは、きれいに折りたたまれたままで、メーカーから出荷されたときの状態が保たれており使った形跡なし。値札には、3万7千円とありました。さすがにここまで新品状態だと2万円台にはならない。しかしここは大阪。値札通りに買うアホはいまいと思い、佐藤蛾次郎になんとなく似た雰囲気があるおじさんに、ダメモトで
「わざわざ千葉からきたんだし....、マケて」
と頼むと、しばらくパソコンの画面と睨めっこした後、3万2千円にしてくれた。
 マケてくれたからというわけではなく、私はすっかり矢倉カメラさんが気に入ってしまった。本来は小売りではなく、卸中心のご商売のよう。小売を前提としているわけではないので、中に入いると、失礼ながらちょっと雑然とした感じ。でも、限られたスペースに置かれている品数がものスゴイ!!圧倒された。卸であるからこそ流通している製品の本音が聞けるという気もした。
お店の人たちは非常に気さく。カメラのことを聞けばなんでも相談にのってくれそうな感じ。
 なんだか無造作に箱の中に放り込まれた状態のカメラやカメラ機材もたくさんあった。まだまだ他にも隠れた掘り出し物があるかもしれない。大阪に出張で来るたび、仕事の後で時間が許すのであれば、毎回できる限り矢倉カメラさんには寄りたいと思う。


所感

 EOS7sを実際に手にして最初に思ったのは、EOS40Dよりも小さい。そして軽い!
これからは、EOS40DとEOS7sを両方撮影地に持って行って、デジタル画像とフィルム画像の撮り比べなんかもやってみたいので、この軽さはうれしい。
 いままでEOS40Dを使い、APS-Cに合わせたファインダーに慣れている私の目には、EOS-7sのファインダーを覗いた時の見やすさと開放感には改めて嬉しくなった。
 そして、EOS7sで是非試してみたいと思っているのが、視線入力によるAF。視線入力方式は、’92年に発売されたEOS5で初めて採用されたキャノン独自のAF方式。撮影者の瞳が見つめたファインダー内のフォーカスポイントに自動でピントが合うという機能。当時としては非常に画期的な試みであっただろうし、現行のデジタルEOSシリーズにはない機能だ。
 私が特に期待しているのは、動きのあるネコや流し撮りで鳥を撮影するときなど。必要に応じて、目の動きだけでピントを合わせるAF測距ポイントを変えられるのであれば、EOS40Dよりも、シャッターチャンスをより的確に捉えられるのではないかと期待する。まぁ、古本屋で読んだ昔のフィルム一眼の評価に関する雑誌などの記事を読むと、このシステムはやはり100%うまくいくわけではなさそうで、メガネをかけている時やコンタクトレンズをしている時などには、その精度に限界がありそうだ。まぁ、この機能がかりにあまり使えないという場合でも、EOS7sを購入した意味は、私にとっては非常に大きい。私にとっては、初のフィルム一眼レフ。まずは、現行手に入る色々なタイプの各フィルムの画質がどのように違ってくるのか撮り比べて大いに楽しみたい。EOS40Dも、これまで同様に使い続ける。同じ風景をデジタルとフィルムで撮り比べたときにどのような差が出てくるのか、非常に楽しみである。
 EOS7sを購入して実際に手にとってみた限りでは、現行のEOS40D、50D、EOS Kiss デジタル等と比べると操作系において、現行のデジタル機種よりも優れているのではないかと思わせる部分が既ににあります。このあたりはまた改めてレポートします。


更なる野望

 今年一年は、色々なフィルムの画像の違いを実際に撮って楽しんでみたいです。基本的に週末以外あまり時間がないし、まだまだフィルムカメラの基礎の基礎段階にあるので、実際にトライするのは来年以降になると思いますが、自宅暗室にもいつか挑戦してみようと思います。