木村伊兵衛 傑作選+エッセイ 僕とライカ

今年の3月から初のデジタル一眼を使い始めていますが、購入前からカメラや写真のことをもっとよく知りたいと思って、昨年の後半からアサヒカメラを購読するようになっております。アサヒカメラを購読するようになって、毎月楽しみにしているのは、最新のカメラ情報や現代の写真家の皆さんのすぐれた作品を拝見できるだけではなく、昔のすぐれた作品が多く紹介されている点です。毎月掲載されている「木村伊兵衛のこの一枚」と「土門拳のこの一枚」も、毎回楽しみにしている写真である。日本の戦中戦後の写真史上で欠かすことができない2大写真家のスナップや風景写真を見ることができるのは大変有意義。
 12月27日に写真とカメラ用の新しい机と棚を自宅に搬入する予定。この年末に、部屋の壁一面を、カメラ、カメラ機材、写真集やカメラ雑誌などで埋め尽くすつもりである。21日は、搬入前に部屋の本、カメラ機材やその他諸々のガラクタを整理する予定だったのですが、サボりました。サボった理由はアサヒカメラでも紹介があった
 「パウル・ヴォルフ、木村伊兵衛、土門拳―1930年代 ライカ写真」
 を見に行くためでありました。場所は半蔵門のJCIIフォトサロン。この写真展、来年1月24日まで開催されていると完全に勘違いしておりました。実際には12月24日までだったことに20日の晩になって初めて気がついて、慌てて見に行った次第。
 実際に見て、ライカの伝道師として知られるパウル・ヴォルフの写真のクオリティの高さには驚きました。1930年代という大昔のヴィンテージプリントとはとても思えない鮮明度。それだけライカのクォリティとヴォルフが開発した「微粒子印画法」が完成度の高い技術であったことの証だと思いました。
 木村伊兵衛と土門拳の作品も本当に素晴らしかった。単なる記録写真とはいえないスナップや構図のとり方とか、初心者の私には勉強になる作品ばかりでありました。
 作品を見終わった後で、受付のそばに「木村伊兵衛 傑作選+エッセイ 僕とライカ」という本があるのを発見。木村伊兵衛の数々の優秀な作品を見ることができるだけではなく、各作品に対して木村伊兵衛自身が構図のとり方や撮影時の状況などを解説している。

木村伊兵衛 傑作選+エッセイ 僕とライカ

 

 

 カメラと写真の初心者である私には、非常に参考になる解説の数々。今週は、また東海道新幹線沿いに出張。客先に年末のあいさつに回っているが、新幹線の車中やホテルの部屋で、各写真を見ながら舐めるように木村伊兵衛の解説を読んでいる。普段、単行本はサッと読み進めることが多い私ですが、この本に限ってはまだ最初の10ページ目。読むというより、木村伊兵衛の解説を読みながら、じっくり鑑賞するという感じ。
 この本の最後には、木村伊兵衛と土門拳という2大写真家の対談が掲載されている。お二人の生前、「カメラ」誌上で、合計6回にわたって連載された対談の内容をまとめたものだそうだ。対談のページに辿りつくのには、まだかなり時間がかかりそうであるが、今から読むのを非常に楽しみにしている。
…..昨年、デジイチが欲しいと思い始めてから、写真の魅力にズルズルズルと惹き込まれていっております。まだまだズルズルとズルズルズルズルと堕ちていきそうな感じです(笑)。