ネットブック(IdeaPad)をフォトストレージに

 ネットブックのモニターに当選したので早速使ってみました。商品は、LENOVO(レノボ)のIdeaPad S10-2。この製品は販売台数で空前の大ヒットを記録したIdeaPad S10eの後継モデルだそうだ。

LENOVO with Nekoland


私がこの商品に興味を持ったのは、コンパクトなサイズでハードディスクも160GBあるので、旅先などでEOS40Dで撮影した写真を一時的に保管しておくのには十分な容量だし、ストレージの代わりになるのではないかと思ったからである。
一つ懸念事項として思っていたのが、ネットブックの場合は概ね処理速度が遅いと言われていた点だ。IdeaPad S10-2が搭載しているプロセッサーはインテルATOMプロセッサーN270。OSはWindows XP。これと。普段使っている私のラップトップパソコンと処理スピードを比較してみることにした。私が普段使っているパソコンはプロセッサーがCore2 Duoで、OSはWindows Vista。どうせ比較するならと、普段行っている作業で比較的時間がかかっている作業で比較することにした。それは、EOS40Dで撮影したRAWファイルをコンパクトフラッシュ(CF)からパソコンにコピーする作業。今回使用したCFは、SanDisk(サンディスク)のDucatiヴァージョン(4GB)。全く同じ内容のRAWファイル総計約3.7GBを、一度に転送する速度を比較することとしました。

 

比較した結果は以下の通り
パソコン   OS  CPU        転送時間
私のパソコン Vista  Core2 Duo  約4分50秒

S10-2  XP  ATOM N270  約3分12秒

S10-2の方がかなり速かった。しかし、これはフェアーな比較とはいえない。新品でしかもモニター用のS10-2には、Windowsの基本的なソフトしか入っていないのに対して、私のパソコンには色々なソフトが入っているし、デスクトップで常時稼働しているソフトがいくつかある。その分CPUの処理速度では不利になる。2年近く毎週のようにファイルの保存と削除を行っていて、ハードディスクの残容量もあとわずかなので、ファイルが断片化している割
合も、新品のS10-2に比べると多いだろう。OSの違いもかなり大きいと思う。しかし、自分がいま使っているパソコンよりも絶対的な数値として1分以上転送時間が縮まるのであるから、特に旅先でファイルをバックアップしたいと
きには有利だ。

別の考え方としては、S10-2にインストゥールするソフトの数を絞ってプロセッサーの処理速度を落とさないようにするという考え方もある筈。特に私の場合、写真の保存とネット接続してブログなどの編集ができれば十分である。
写真用のサブ的なパソコンとして十分機能すると思うが、欲をいえば、インテルのグラフィック・メディア・アクセラレーターが搭載されているだけに、もう少し液晶画面の解像度を上げてほしい。私のパソコンの解像度は1366x768。
一方、レノボのS10-2は1024x600。写真の画像編集の際にはできるだけ高解像度の方が何かと作業がやりやすい面があるので、解像度はできるだけ高い方が私としては有難いのであるが、値段の安いネットブックに何もかも最高の水準を求めることはできないだろう。
また、かなり比較条件が不利だったとはいえ、Windows Vistaはやっぱりかなり処理が重いという気がしてならない。私の場合、TVや動画をパソコンで見ることは殆どないし....。XPに戻すというのも一つの手かも。
あと気になるのはWindows7を搭載した最新機種との比較になりましょうが、私はWin7搭載機は持ってい
ないので、このあたりの比較は他のモニターの方に是非評価して頂きたい。

 

IdeaPad_Design


その他の機能もまとめてみました。

 

天板のデザインが、なかなか個性的。色は全部で4色(パールホワイト、 ローズピンク、ランプブラック、シルバーグレー)

重量は1.2kg、薄さ1.8cm(実際にはバッテリー部が少し出っ張る)。比較的軽量だから外に持ち出すのにも楽だろう。

Dolby Headphoneなるサウンド技術を採用しているそうで、なんでも使用するヘッドフォンにかかわらず、リアルな5.1サラウンド・サウンドを楽しむことができるそうなので、音楽が好きな人には嬉しい機能かもしれないです。

バッテリーの持ち具合は全部使い切るところまで確認しておりませんが、液晶のバックライトを2,3段落として、ブログの更新作業を実際に行った場合のバッテリー残量表示から想定して6時間くらいはもちそうな感じだ。

ワイヤレスLANは802.11b/g(WiFi準拠)。実際に自宅のワイヤレスLANに接続してみた。普段私が使っているもう一台は、802.11nに対応していて、接続速度はIdeaPadよりも私の従来のパソコンの方が勝る。

実際に使ってみて、速度が異なることが分かる。しかし、これもコストと性能のバランスの観点からみれば十分な性能と言えると思います。気になる方は市販の801.11n対応のワイヤレスLANシステムを導入して、USBで801.11n対応のターミナルをつければよいのではないかと思う。特に、私の場合は、ミノカメ猫ランドでMovable Typeを使用開始したこともあり、再構築の速度アップという点でも、801.11n対応にはしておきたいと考える。
4 in 1 メディアカード・リーダー (SDメモリーカード、マルチメディア・カード、メモリースティック、メモリースティックPro)が装備されています。コンパクトデジカメや大抵のデジタル一眼レフはSDカードを使っているケースが多いでしょうから、撮影した画像のバックアップには使い勝手よいでしょう。私が愛用しているEOS40Dの場合はCFなので、カメラから直接ダウンロードするか市販のマルチカードリーダーなどをUSB端子に接続して対応する必要ありますが、この点は普通のラップトップ機でも同じこと。

USBの端子は3つあります。私の場合、外付けのハードディスクを使うこともあるので、USB端子の数は多いほど助かります。

そのかわり、BluetoothやExpressカードスロット、PCカードスロットなどは装備されておりません。

Webカメラも搭載されております。Skypeなどを使っている方々には必須の機能でしょう。私も普段使っているパソコンにWebカメラが搭載されており、特に海外出張時にホテルのワイヤレス接続を利用して、日本にいる家族と顔を見ながら話ができたときにはその利便性に助けられました。自宅で飼っている猫君たちの様子をSkypeを通して確認できたことも嬉しかったです。それに、国際電話をかける場合と比較すると、格安ですからね。

総括してみてみると、非常に細かい画像編集は自宅で使っているパソコンに任すとして、旅先でのフォトストレージとしての機能や写真ブログ更新などを行うのには十分という気がする。

とりあえずこれで、モニターの依頼先に返却します。お値段を考えると、ネットブックもかなり使える商品だというこ
とが分かった。