京町家購入体験記 (4) - 不動産屋選び大失敗

 賃貸を諦めて、船橋の自宅を売却して、京都に家を買って完全移住することを決意したのは、’14年10月だった。


 まずは、自宅の売却をお願いする不動屋さんを決めなくてはということになった。 ここで、僕ら夫婦は、かなり安易な考えで、不動産屋さんを選んでしまった。とりあえず、テレビでCMやっていて、誰でも知っている有名どころなら、大丈夫だろうというような感じで、船橋駅前にある便利さもあって、よく比較検討もせず、選んだ。


 最初に飛び込んだ不動産屋さんと所謂、専任媒介契約を取り交わした。一度専任媒介契約すると、向こう3ヶ月は、他の不動産屋さんに鞍替えすることが出来ない。
 まずは、自宅マンションを売り出す販売価格を決めなくてはいけない。その不動産屋さんが、最初に聞いてきたのは、自宅売却までの猶予期間だ。今にして思えば、あまり時間的余裕がないと言って、もっと不動産屋さんにも気合を入れてもった方がよかったのではとも思う。


 会社から、関西方面に引っ越すように言われたのは、’14年の9月初めで、新年度が始まる’15年4月には引っ越す期日を明確にするように上司から言われた。 普通、日本の大企業だと、転勤を命じられて、赴任までの猶予期間はもっと短いだろう。そういう意味では、かなり恵まれていたと思う。猶予期間が半年もあったのであるから。 そういう余裕もあったから、とても安易に不動産屋さんと専任媒介契約を結んで、自宅売却のために、SUUMOのサイトに自宅の情報を掲載してもらったり、船橋市を中心に織り込みチラシ広告を入れてもらった。


 最初は、よかった。ネットやチラシで、自宅の売り出し情報が出ると、すぐにその週末に見学希望者が2組現れた。当然、これならスグに売れるかもしれないと期待も高まる。自宅の説明は、全部媒介契約した不動産屋さんが説明してくれるので、僕らは部屋の隅で待っていた。直接実際に住んでいたときのこととか見学者の方々から聞かれる可能性があるからだ。実際に質問されたりすると、結構買ってくれる気があるのかなぁとか淡い期待を……ところが…….なのでである。そこから売れるまで、半年に渡る悪戦苦闘が続くことになる。

(次回に続く)
↓ 船橋に住んでいたとき、夏の週末、京成線にのって、印旛沼近くに行ったことがあった。田んぼが広がる長閑な風景の中で、こんな写真を撮ったこともあったっけ。

 

 

印旛沼近くの田んぼでCamera: Canon EOS40D
Lens: EF24-70mm f2.8L USM