今週は夏休み。写真にドップリ浸ったお休みであります。普段の貴重な週末は、自分自身が写真を撮ったり、自家現像するために費やしておりますが、夏休みということで、8月11日は東京都写真美術館に行ってまいりました。
オノデラユキさんの「写真の迷宮へ」と題された展覧会をみてきました。私が個人的に気になったのは、「窓の外を見よ(Look out the window)」です。東京の郊外で撮影された家が一軒だけ暗闇の中に浮かび上がっているような感じがする作品です。とても東京郊外という感じがしないです。異次元空間にポツンと浮かんでいる家のようにも見えます。
展覧会の解説では、「暗室での巧みなマスクワークによって生まれた闇に浮かぶ箱」という表現で説明されております。昨年秋から自家現像を始めたばかりの私にとっては、摩訶不思議な作風で、どのように現像されているのか非常に興味をかきたてられます。
作品は、バライタ紙にゼラチン・シルバー・プリントされたものが主体ではありますが、プリントしてから油絵具で手彩色されていたり、版画の作品もあったりと、多彩な表現方法が使われておりました。写真という枠にとらわれない藝術表現が個性的。素人のオッサンがなにを言うかと批判されそうであるが、普段写真には興味がないけど絵画や版画には大変興味があるという方々にとっても、見応えのある展覧会だと思います。
こちらの展示会は9月26日までだそうです。