船橋: 捨てネコ兄弟を緊急保護

一昨日の月曜日の早朝、カミさんが、僕等が住んでいるマンションのすぐ脇のゴミ袋置き場の脇で子ネコ君達を発見。
 2匹の兄弟のようでした。どうしたものかと思いましたが、二人で相談して緊急保護を決意しました。

自宅マンションのそばで捨て猫兄弟を発見

 

 この写真は、緊急保護して、カミさんが家に連れてきた直後に撮ったもの(Canon IXY 55)。
 写真に写っている体勢で、約20cmの体長。一匹は黒と白のブチ。もう一匹がグレーと白のブチ。とりあえずクロちゃん、グレちゃん、と呼ぶことにした。家につれてきたときには、2匹とも、かなり怯えていたようで 特にクロちゃんは、僕等が手で撫でてあげようとすると、”シャ~ッ”と言いながら大きく口を開いて、威嚇してきました。

 僕等のマンションでは、犬や猫の多頭飼いは許されていない。しかし、ネットで公開されている船橋の保健所で年間に処分されている野良猫の信じらない統計数値を思い出した私等は、どうしてもこの子達を野放しにすることができなかった。とりあえず、里親さんが見つかるまでという約束で、マンションの管理人さんの許可をもらってカミさんが家に連れて来た。私は、丁度出張に出かける直前であったが、急遽とりやめた。今の会社に入ってから有給休暇をとったことはほとんどない。しかし、このネコ2匹が生命の危機にさらされているのを見て
 客先に電話して打ち合わせの日程を火曜日の早朝に変更してもらった。
 かくして、僕ら夫婦にとって、今週の月曜日は、今までにない体験をする一日となった。まずは、ネットで仔猫の飼い方に関する情報を集めた。それで、すぐに近所の犬猫病院に連絡して、午後5時からなら診てもらえることになった。
 午後5時までにやることが結構あった。うちには猫を飼うための設備が何もない。とりえあず、大きな段ボールを二つ連結して、寝る部屋とトイレの部屋を作ってあげるようにしようと考えた。そんで、その中に寝床になる大きめのプラスチックトレーと、トイレ用のプラスチックトレーを近所の¥100ショップで買った。
 段ボール2個は、同じく¥100ショップで無料で調達。 寝床のプラスチックトレーには、オシッコをしてしまったときのことを考えて¥100ショップで購入したペット・トイレ用の吸収シートを敷いてから柔らかめのタオルを入れてあげた。トイレ用のトレーにも同じく吸収シートを敷いて、イトーヨーカドーで
 買ってきたペット・トイレ用の木製チップのペレットを敷き詰めた。猫君達がトイレの後で砂をかけることは、以前他の皆さんの猫ブログいくつか見て知っていた。砂だと部屋が汚れやすいので、木製チップなら大きい袋のパックで購入しても軽いので取り扱いが楽だと思った。
 段ボールを2つ連結して、外が見えるようにと覗き穴なんかも開けてあげて、寝床とトイレ用のトレーをセットし終えたころには、もう5時近くになっていた。時間が経つのがこれほど早く感じられたことは、ここ最近あまりない。早速、犬猫病院に2匹を連れて行って、診てもらった。生後2か月弱であることが判明。しかし、大変残念なことに病気があった。ネコ・ウィルス性鼻気管炎だそうだ。この病気にかかると、目ヤニが大量に出て、症状が酷くなると鼻水・くしゃみも出るようになって、最悪な状態になると結膜炎やその他の病気も併発するそうだ。月曜日の朝、カミさんが見つけた時は、クロちゃんは常に片目が閉じていた。粘着性の高い目ヤニのせいで、瞼がくっついている状態。グレちゃんは、もっと酷い状態。昼間すこし寝ていたのであるが、起きた時目ヤニで両目が開かない。先生が、目ヤニのとり方を教えてくれた。化粧品用のコットンを小さく丸めて水で浸してそっと瞼を擦ってとる作業を数回繰り返して、最後に乾いたコットンでふき取る。
 更に、先生は目薬を処方してくれた。一日3回、点眼してやるようにする。ネコ・ウィルス性鼻気管炎に効く注射など、もっと効果的な治療方法もあるそうだが、この2匹はまだ生後2か月弱。今の倍くらい体が大きくならないと、他の処置方法は危険があるそうだ。点眼で、様子を見ることにした。いずれにしても、この病気が治らないと里親募集しても、引き取り手は見つからないだろうとのことだった。大ショック!
 問題は、まだあった。先生が、ノミの糞がお腹についているのを発見。2匹ともノミがいたのだ。
 このことで、この2匹が野良猫の子供である可能性が高いことが判明。自宅の庭で野良猫が生んだ子供をうちのマンションの脇に捨てたのだろうか。いずれにせよ、家ネコにしろ野良猫にしろ、邪魔だからとか、事情があって飼えなくなったからとか、命あるものを捨てるなどという行為を理解することは、到底できない。
 先生の指示で、ノミをとるのには、お風呂に入れるのが一番とのことだった。ノミは水に弱いそうだ。
 先生が、ノミの殺傷能力が高いシャンプーを分けて下さった。でも、ネコは水が概して嫌いだ。
 お風呂に入れたら相当暴れるだろうなと思った。とくに黒チャンはかなりヤンチャな感じがしたからだ。
 自宅に戻って早速お風呂。風呂桶に30~40℃のお湯をはって、一匹ずつ入れてあげた。クロちゃんもグレちゃんも、昼間はあんなに威嚇して騒いでいたのに、一匹ずつ離れ離れにされたのと、大嫌いなお湯に入れさせられたせいか、すごく大きな鳴き声を上げた。鳴いているというより、完全に悲鳴に近い。
 最初は、暴れまくったが、途中から足と手が痙攣し始めて、声も出なくなった。極度の緊張状態。威勢のよかったクロちゃんにいたっては、失禁してしまった。それほどまでにビビっていたのかと分かった時
 すごく申し訳ない気持ちになったし、可哀そうで、今日はもうやめようかとも思った。しかし、犬猫病院の先生の指示でもあるし、心を鬼にして、もらってきたノミとり用のシャンプーをつけて、全身をマッサージするようにして洗ってやった。シャンプーを流そうとして、体を風呂桶に漬した瞬間、本当に驚いた。みるみるうちに、ノミがお湯の中に沈んでくる。尋常な数ではない。20匹以上のノミが確認できた。わずか体長20cmの体に、この数である。2匹それぞれの毛の裏側に、これだけいたのだ。信じられなかった....。
 本当に可哀そうで、涙が出そうになった。絶対にこの2匹を救ってやりたいという気持ちが改めて湧いてきた。
 お風呂で、あれだけ暴れて、おまけに痙攣までして、お湯に浸かるのは、この子達にとっては、この上ないほどの恐怖であっただろうから、お風呂に入れさせた私には、きっとまた威嚇してくるだろうなと思っていた。
 ところが、実際の反応は全く逆だった。お風呂に入れた直後から、2匹とも、我々夫婦にすごくなついてくれるようになってきた。本当に可愛い。私は、昨日今日と、泊まりがけの出張なので、クロチャンとグレちゃんの姿をみることができていない。電話でカミさんに確認したら、2匹とも月曜日と比べるとすごく元気になって犬猫病院の先生から分けてもらった仔猫用の餌をしっかり食べているとのこと。とても安心した。驚いたことにクロちゃんは、完全に寝床の部屋とトイレの部屋を認識していて、ほぼ毎食事の後に、自主的にトイレ用のトレイに行って、木製のチップを敷き詰めた床を掘って、ちゃんと自分で体制を整えてから用をたしているそうだ。グレちゃんは、なかなかウンチをしなかったのが、昨晩になって一気に大量にウンチをしてくれたそうだ。
 大量のウンチとオシッコを3回に分けてしたそうで、その内一回は寝床のトレーのすぐ脇の段ボール上に敷いてあった吸収シートの上でしてしまったそうであるが、残りの2回は、黒ちゃんと同様に、トイレ用のトレイに自分で行ってしたそうだ。
 私もカミさんもトイレのしつけは全然やっていない。私は、まだその場面を実際に見ていないが、小さい体の2匹が自分で寝床からトイレの部屋に向かっている姿を想像すると、ますます愛おしくなってくる。今晩出張を終えて帰宅するのが本当に楽しみである。
 問題がまだ残っている。ノミとりのシャンプーをやってあげたのだが、カミさんが確認したところによると寝床の白いタオルに、ノミの死骸があるのを昨日みつけたそうだ。つまり、あれだけ念入りにノミをとったつもりだったが、まだ生き残りのノミが2匹の毛の裏にいる可能性が高い。本当にしつこい。ノミとり用のシャンプーは月曜日の入浴で、ほぼ使いきってしまった。2匹を再び、すぐに恐怖に陥れるのには忍びない。
 この週末、2匹の健康チェックをかねて、また犬猫病院の先生に診てもらい、追加のノミ駆除をどのようにして行うべきか相談することにした。
 幸いなことに、カミさんによると、ネコ・ウィルス性鼻気管炎の症状は、日に日によくなっているそうだ。
 寝起きの際が、最悪の状態であって、クロちゃんは片目が、グレちゃん両目が塞がっていた。
 今は、寝起き時でも、2匹ともちゃんと両目が開いているそうだ。目ヤニを水を含ませた綿で定期的にとってやったことと、処方してもらった目薬が効いている証拠だ。まだ目ヤニや出ているが、緊急保護した月曜日に比べると、大幅に減ってきているとのこと。くしゃみなども全然ない。食事と排泄も順調にいっているようだしこの調子しでいけば、意外と早く、各種予防注射などを施して、里親探しを始められるかもしれない。