今年の夏、駄カメラ写真公募展に出したバライタ紙に焼いた多重露光の写真。僕は最終日のみ在廊したのであるが、それまでの間この写真はどういうことなのかと、結構問い合わせを頂いたそうだ。
僕も自分で撮ったフィルムを現像してオヤっと思った。Canon Autoboy2で、日付を入れる設定で、まず縦位置で一回撮って、それを反転させてもう一度撮った。そうやって撮ると、当然二回目に撮った写真の日付の記録は、一回目の印字位置と点対称の位置にくる筈。ところが、実際には日付の記録は一回目と同じ位置に来ているのだ…。
これは一体どういうことなのか….?Canon Autoboy2の場合、縦位置でとる場合、右回転で縦位置に持ってきても、左回転で縦位置にもってきても日付の記録は同じ位置にくるということ????
今回この縦位置での二重露光を36枚撮りで数本撮ったのだけど、全部同じ状況だった。
あと、もう一つ問い合わせが多かったのが、なぜ日付の刻印の位置がズレているのか。これは明確に答えられる。Canon Autoboy2の場合、二重露光の撮影機能がないので、一回撮影した後、巻き戻しモードで一瞬だけ巻き戻したからだ。フィルムの巻戻しが始まって、大体一コマ分巻き戻されたかなぁ~っというタイミングで適当にエイヤで巻き戻しを止める。そうして出来上がったのが出品作品だった↓
今回の駄カメラの出品作として最後の最後まで迷ったのが以下の写真。一コマ分巻き戻すとき、タイミングが大きくずれたのだろう。非常に縦長の写真になった。でもこの写真にも面白いところがある。普通、2つの像が大きくズレると、ズレの後がクッキリ残るが、この2つの像の境目は結構きれい同化して境目が見えない。
よって、ホレこの通り、しっかり黒縁まで入って、まるで縦長のパノラマ撮影したような一枚の写真のように仕上がった。こういう偶然の産物も、これはこれで面白いと思う。↓この画像はフィルムスキャンだけど、そのうち時間を見つけて自宅のValoy IIでバライタ紙に焼いてみたい。