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京都市下京区の旧宅の引渡しを本日終え、より鴨川の近くに引越して東山区民に。
4月初めに新しい家(京都市東山区)に引っ越して、4月末に今まで住んでいた旧宅(京都市下京区)の京町家を売りに出した。担当した不動産屋さんから届いた書類を見て驚いたことがあった。その家は典型的な京町家で、購入当時に見た登記簿の記録の最初は筆書きで明治34年にはそこに家があったことが記されていた。今回新たに、明治23年には既に納税した記録が残っていたことが判明。何年築かは分からない。もしかしたら明治初期かも更に遡って幕末に出来た家なのかも。まぁ〜、京都でこのくらいの古さの京町家なんて、ごくごく普通なのかもしれないが….。

もともと古かった京町家をフルリノベした物件だったので、古いと言っても住み始めた時は新築と変わらない感覚で新鮮な気持ちで入居。でも、外観や内装も土壁と漆喰壁で建築当時の風情を完全に再現していた。言い換えると、よっぽど京町家が好きな人でないと買わないだろうし、何せコロナの影響で非常に数多くのゲストハウスが廃業に追い込まれ、今京都では、元は京町家スタイルのゲストハウスだった物件が非常に数多く売りに出ている。
よって、今まで住んでいた家が売れるのはインバウンド需要が戻ってくる来年以降になってしまうだろうと予測していた。それでも、とりあえず売り出し価格は高めに設定して、本当に1年経っても売れないなら徐々に値引きしていこうと考えていた。

ところがである.......。売り出して3日後に、早速買いたいという人が現れた。買い手が見つかるまで一年掛かることを覚悟していたので、感覚的には秒殺で買い手がついた感じ。
外観は京町家でも、家の中は非常にモダンで現代的な家が結構あるなか、その買い手は古いつくりを完全に再現しているのを相当に気に入ったらしく、仲介した不動産屋さんの話では、『一目惚れ』で購入を決めたというから驚きだ。(1階の客間とリビングの床は自分で栗の木の板を貼ったんだけど、意識してドンドン足で踏んでもギシギシ音は一切出ない。そのあたりも気に入ってくれたと信じたい)

驚きはさらに続く。値引き交渉は全くなく、且つこちらの売り出し価格そのまま満額で、しかもニコニコ現金払いで購入するという…….。
結局、コロナ禍でも京都の物件は人気があるんだと実感した。
旧宅は京町家で尚且つ引越後で誰も住んでいない物件となったので、火災保険とかがマンションなど鉄骨の建物と比べて非常に高くなる。が、売りに出してすぐに買い手がついたので、こういった諸経費の浪費も最小限ですんだ。
不動産屋の担当者も、コロナの影響で売りに出されている京町家、取り分け元々ゲストハウスだったリノベ京町家物件が、破産した事業者によって非常に数多く売り出されている状況下、これからどう販促をかけるか思案していた最中にいきなり売れたのでビックリしていた。

本日は、有給休暇をとって、不動産屋さんの事務所へ行った。新しいオーナーさんへの権利書譲渡やその他全ての諸手続きが完了してスッキリした。ついでに免許証の住所変更もやってきた。

引っ越して約2か月半が経過した。望んていた鴨川の近くに引っ越し出来て満足している。引越し先として今の物件を選んだのにはいくつか理由があるが、Leicaのカメラが好きな私にとっては、花見小路のLeica Store Kyotoが徒歩圏内にあることが選んだ大きな理由の一つ(冗談でなくホントです)。あとは、この今住んでいる周辺の雰囲気が、私が生れた石川県金沢市の浅野川縁(大橋と天神橋の間)の東山の雰囲気と似ていて心安らぐ感じが凄く気に入っている。2005年までずっと関東に住んでいて、京都に引っ越すことを決めた時は大英断だったけど、人生の後半は西日本で生きていこうと決めたことは間違いでなかったと思っている。コロナ禍で一寸長距離移動は暫くお預けだけど、兎に角毎日が楽しい。

そして本日の午後は、暗室整備の最終的な作業を行った。↓暗室として使う部屋の入口を完璧に遮光するのに苦労したが、本日ようやく完全は遮光状態を実現。これで次の週末からいつでもフィルム現像とバライタ紙へのプリントが出来るようになった。引越し前と同様に、デジタルでの撮影・プリントと合わせて、ウェットプロセスも大いに楽しもうと思う。
