レンジファインダーカメラ

 このところ、レンジファインダーカメラが欲しいという気持ちがドンドン強くなっていている。今考えると、’08年10月3日の記事に書いたキャノンさんの50mmLレンズモニターに当選して使ってみたのだがそれがきっかけになったのではないかと思う。

 この時レンズモニターとして初めて単焦点レンズを使ったとき、絞り開放でのピント合わせが非常に難しという印象がまずあった。でも、ある程度絞り込んでみると、非常にシャープな感じに写るときがあったり、絞り開放では、背景がぼやけ過ぎて何が写っているのが分からないのに、2,3段絞ると光の加減次第で被写体が背景からものすごく浮き上がってみえたりと、同じレンズなのに絞りと光のとり込み方次第で変幻自在に写りが変化していくことに夢中になった。
結局、このころはEOS4DやDOレンズを立て続けに買ってあまり購入予算がなかったので、50mm単焦点を購入するには至らなかった。その後、アサヒカメラが50mm単焦点レンズの特殊記事を掲載したことがあって、そこで紹介されていたシグマ50mm EX DG HAMをに魅かれて購入した。今もずっと愛用している。


 その後、私はフィルムカメラへの興味がドンドン湧いてきて、いままで購入したEFマウント対応レンズを有効活用することを考えて、EOS7s、EOS1vを購入。これらとシグマの50mm単焦点やタムロンの90mm単焦点を合わせて、楽しんできた。


 これらの一眼レフと単焦点合わせた場合でも絞り開放とそうでないときの写りの変化を楽しむことはできるのだが、最近レンズに関する解説書を色々読んでいく中で、レンジファインダー機用レンズの大口径の明るいレンズと一眼レフ用のそれとでは、レンズ設計が全然違うということを知った。それを知った頃、私はカメラマガジン(枻出版)を購入するようになっていた。デジタルカメラ全盛のこの時代に、ほぼ全頁フィルムカメラの関連情報しか扱っていないという本は、これだけだろうと思ったからだ。この本にはコシナ製フォクトレンダーブランドやライカマウントなどの各種レンズの情報やそれらをレンジファインダー機と合わせたときの銀塩写真が沢山掲載されている。自家現像を行うようになって以来、すっかり銀塩写真のファンになってしまった私にとって、カメラマガジンに掲載されているプロの方々が撮られた写真は、観ていて本当に飽きることがない。


 特に私が気になり始めているのは、コシナ製フォクトレンダーのノクトン50mm F1.1やノクトン35mm F1.2 アスフェリカル VM IIなどレンジファインダー機用の明るいレンズだ。


 素人の私にはどう表現してよいのかよく分からないのであるが、フォクトレンダーの明るいレンズでピントをピタっと合わせて撮られた写真を観ると、画面全体に独特の柔らかさがあるような気がするのだ(素人の戯言)。同じ写真をEOSとEFレンズで撮ったらもう少し硬い雰囲気になるのではと思ったりするのであります。そう思うと、実際にどういう差が出るのか自分で色々な被写体で比較しながら確かめてみたいという気持ちになる。


 さて、そうなると、どのレンジファインダー機にフォクトレンダーを合わせて撮ってみようか….。やっぱりまずは、モノクロフィルムで撮ってみたい。フォクトレンダーのVMマウントはライカMマウントと互換性がある。そうなると、M型ライカはとても気になる存在。実際、最近は神田の古本街に足を運んだり、アマゾンで買ったりして、ライカに関する古本を読み漁っている。一方、コシナ製のツァイスイコンやベッサといった今現在日本で製造されてるレンジファインダー機にも興味大。でも.....やっぱりM型ライカへの興味が今は一番大きい。 


Leica M3

 

 もちろん、ライカの新品は、あまりにも高すぎてサラリーマンの私にはとても手が出ない。買うならもちろん中古だ。色々なライカ関連の本を読んで思ったのは、なにせライカはアクセサリーが豊富。アクセサリーを長い年月をかけて少しずつ買いそろえていくという楽しみもあると思う。

 そして何よりライカの素晴らしところは、かなり昔の機械式のM型ライカでも、修理を受け付けてくれること。機械式カメラの魅力は、メンテナンスやオーバーホールをキチンとすれば、孫の代(子供いないけど…..)あるいはそれ以上に長く使い続けることができる点だという。現在の最新のデジカメだと、電子制御部品の塊とも言えるから、それらの部品のうち一つでも生産停止、パーツ供給停止になってしまったら、もう使えなくなってしまうことが多いだろう。ライカは機械式カメラで、昔の機種だと電子制御部品は基本的にない(あるいは少ない)。だから長く使える。もし、かりに私がライカM3やM4を中古で購入したとすると、過去に何人ものオーナーさんが使い継いできたものに当たる可能性もあるわけだ。そんな何人もの人が使った可能性があるカメラなんかイヤだという方も多かろう。しかし、私は全然気にならないし、むしろ前のオーナーさんはどんな使い方をしていたのだろうかと、想像するのも楽しいと思うのである。


 .....しかし、しかしである。残念ながら我が家の大蔵大臣は、ノクトン及びレンジファインダー機購入の許可を出してはくれていない。これから先数年間の交渉が必要となろう。とりあえず今は、購入できる日を夢見て、カメラマガジンやその他諸々の関連書籍を読み漁りつつ、中古カメラ店を巡ってお店の人にレンジファインダー機やそのレンズのことを色々聞いてみようと思うのであります。