Cameraholics Vol.5

その後(Leica M10 → Leica M11)

 この記事を書いた時、LeicaM10 Monochromeのことで頭が一杯だった。その後、Leica M11が発売となり、Leica M11 Monochromeもいつかは発表されるかもしれないが、さていつになるのかとか色々迷ってしまっている。 一方、私にとっては初めてのLeica製ASPHレンズとなるLEICA APO-SUMMICRON-M f2/35mm ASPHを、Leica Store Kyotoにオーダーした。入荷はきっと2022年の後半….いやもしかしたら年末になるかも? 気長に待っている間に私にとっての初めてのLeica デジタル機をどれにするかじっくりと考えて、レンズが入荷するタイミングで、今度はカメラ本体をLeica Store Kyotoにオーダーしたいと考えている。

Leica M10-Rか、M10 Monochromeか?

 Leica M3はこれからもずっと使い続ける。一方で、デジタルLeicaを手にしたい….尚且つ直営のLeica Storeで新品を購入したいという欲望がもう本当に抑えられなくなってきた。

とても楽しい悩み ー Leica M11の噂も

 M10-RとM10 Monochromeのどちらにするべきか....ずぅーーーと悩んでいる(とても楽しい悩み)。でも、やっぱりM10 Monochromeでほぼ決まり。 しかし、昨日発売となったCameraholics Vol.5を見て、M10-Rも改めてよいなぁ〜と思ってしまう。実に悩ましい。そしてもっともっと悩ましいことに、今年の11月、ライカオーナーとして私的10周年を迎えるまさにそのタイミングでLeica M11の発表があるかもという噂をネット上で目にした。うううむぅぅぅぅ…..益々悩ましいではないか。

好きなフォトグラファーがズラリ

 アサカメもポンカメもなくなってしまい、エイ出版までもが経営破綻。コロナ禍で趣味性の高いカメラ誌がドンドンなくなってしまって、カメラ好き・写真好きとしては本当に残念でならない。時代の流れで仕方がないといえばそれでしまいかもしれないが....。そんな中、Cameraholicsは私にとっては今までで一番趣味性が高いカメラ誌かも。何よりも嬉しいのはLeicaの話題が多いこととLeica使いの有名フォトグラファーがズラリと並んで誌面に登場してくる感じが好き。

初のデジタルLeica....秋まで待てん!

 私の場合、初めて購入したLeicaがM3で、今もLeicaはこの1台。購入したのは’11年11月。なので、コジツケでライカオーナー私的10周年を記念して、いよいよデジタルLeicaに手を出そうと思い立ったのだ。M10-RにするかM10 Monochromeにするか悩んでいると以前の記事でも書いたのであるが、正直もう殆どM10 Monochromeに90%傾いている。これからも末永くLeicaとお付き合いしたいので、今回はいつものヨドカメさんではなく、Leica直営のLeica Store Kyotoさんで新品を購入する。4月に鴨川の近くに引っ越したのだって、Leica Store Kyotoが徒歩圏内だからというのがその物件を選んだ大きな理由の一つ。

 気持ちが傾いた理由は、M10 Monochromeにローパスフィルターとカラーフィルターがないこと。正直ローパスフィルターレスという事実に釘付けなのである。今のところ、これらのフィルターが搭載されていないデジカメはLeica以外にはないと認識している。’21年11月がライカオーナーとして私的10周年なのであるが、先にM10 Monchromeを購入して、M3と共にずっと使ってきているSummilux 35mm & 50mm (いずれも第二世代の球面ズミルックス)とNokton35mm f1.2 VM II ASPHでとりあえずはデジタルLeicaを楽しみ始め、最新のLeica Lensを一本、’21年11月に買おうかとか軌道修正を考え始めた。なぜ軌道修正したいかって? そりゃぁ〜、Cameraholicsに登場する有名な先生方がLeicaで撮った写真をこれでもかぁーーというくらいにバンバン載せておられるから、どうしたって早く欲しくなるでしょうよ、まったくもう。

なぜ、ローパスフィルターレスにしたい?

 Cameraholics Vol.3の78〜81ページに紹介されているフィルターワークを楽しみたいから。Y, YA, R, PO, R72などのレンズフィルターの効果が、ローパスフィルターレスのセンサーだと、モノクロフィルムに対するのと同じように出てくれるのだ。元々、Leica M3やHaasselblad503CXで撮る時にも、モノクロ用フィルターをずっと楽しんできている。Vol.3が発売されるよりも前、Leicaが初めてローパスフィルターレスの機種(Leica M Monochrome Type246)を出した時からフィルターワークが有効であることは知っていたので、元々モノクロフィルムで撮るのが好きな私にとっては、カラーのデジタル機で撮ったのでは絶対に不可能で、Leicaが唯一市場に提供しているという点でもものすごく魅力的に見えた。

PLフィルターもイケる

 前述の通り、私が持っているSummilux 35mmと50mmはいずれも第二世代で、レンズフードがカブセ式というライカ独特のフードの設置構造になっている。この方式のフードで一番困るのがPLフィルター。モノクロ用のフィルターを光の状況や作画意図に合わせて付け替えたい時、被せ式のフードは正直便利ではない。出来れば、フィルターをフードの先端部に付けて使いたい。そうすればフィルターを迅速にテキパキと交換できる。

 Summilux 50mm第二世代の場合は、購入直後に問題解決。このレンズはΦ43mmの溝が切ってある。幸いレンズと合わせる側がΦ43mmとなっているLeica純正ではない市販のフードを使うことで問題が解決した。そのフードの先端にΦ52mmのフィルターが付けられる溝が切ってあるからだ。52mmだとケラレるのではないかとも思ったが幸いにして待ったく問題なし。

Summilux 50mm f1.4 (2nd. ver.)
Summilux 50mm f1.4 (2nd ver.)
市販のフィルター径43mmのフード装着
Summilux 50mm f1.4 (2nd. ver.)+PL Filter
Summilux 50mm f1.4 (2nd ver.)
フードの先端にΦ52mmのPLフィルター装着

 しかし、35mmの方ははそうはいかない。レンズの先端部に直接フードをねじ込める溝は切られていない。

Summilux 35mm f1.4 (2nd ver.)
Summilux 35mm f1.4 (2nd ver.)

CADソフトでレンズフード自作、が……

 Summilux 35mm 第二世代でもPLフィルターを手軽に使えるようにしたいとずっと考えていて、カブセ式の構造を生かしながら、フード先端部にフィルターを付けられる改良型カブセ式フードを自分で設計して金属加工の会社に発注しようと思い、3次元図面を作るべく、CADソフトを購入して使い方の勉強を始めた。CADソフトも勉強し始めると、とても楽しくなってきた。頭の中で思い描いた形を自分の手で具現化出来るのであるからたまらない。フードの形状を、何とか自分の使い勝手に合わせて作図出来る最低限のレベルには達して、今月中に作図を完了させ、滋賀県内の金属加工屋さんに3次元図面を持って行ってアレコレ加工の相談をする日程を決めようかという段階まできたのでとりあえず本日自宅近くの金属加工のメーカーさんに見積依頼をお願いした。

Leitz Summilux 35mm (2nd ver.)のカブセ式フードの
先端に各種フィルターを付けられるように改良

 が.......ずぅーーーッと長いこと何とかならんかと考えていたせいか、先日とあるお店でキッチンツールの売り場を通りかかったとき、複数のツールの収納方法が目に入った瞬間に

「なんだ、こうすれば35mmにもフードの先端に簡単にPLフィルターを付けられるな」

というアイディアを思いついた。このアイディアを試すにはどうしても一品(安いヤツ)買わねばならない。今月中には入手可能だろうから、まずはそっちを試す。でもこのアイディア、出来上がるフードはあまり格好よくないので、やはりCADソフトで設計した形状での金属加工メーカーへの発注は行いたい。

 というわけで、カブセ式フードのせいで、フィルターワークが出来ていなかったSummilux 35mm第二世代でも出来る見込みが立った。この影響もあって、11月を待たず早くLeica M10 Monochromeを入手したくなったのだ。

レンズは?

まずは手持ちのSummilux兄弟と楽しむ

 まずは、Summiilux 50mmと35mmの第二世代をデジタルLeicaで大いに楽しみたい。Leicaholics Vol.5でも、森谷修さん、種清豊さん、松下大介さんがデジタルLeicaに球面ズミルックスを付けて撮られている作品を楽しめる。Leica M3でずっと使ってきていて絞りによって仕上がった写真の風合いが大きく変わるのが素人の私でも実感できるのだけど、それがデジタルLeicaだとどうなるのか実際に付けて色々な被写体と光の違いでどのような表情をみせてくれるのか今からととても楽しみなのである。

Voigtlander Nokton 35mmも

Voigtlander Nokton 35mm f1.2 VM II ASPH
Voigtlander Nokton 35mm f1.2 VM II ASPH

 私が’11年11月にLeicaを購入した時、ほぼ同時に購入したのがNokton 35mm f1.4 VM II ASPHだった。球面のSummilux兄弟とはやはり写りが全然違う。特に昼間の都会のビル群なんかを撮ると絞ると球面レンズとは違ってすごくシャープに感じる。バライタに焼く時にちょっと軟調に持っていきたくなる感じ。でも、私がこのレンズが好きなのは、夜の撮影。Leica M3とILFORD Delta400proとのマッチングが好きで、特に夜の撮影時になんか球面ズミルックスとはまたちょっと異なる柔らかさが出る。このレンズをマウントアダプターを介してSONY α7IIIに付けて使って入た時には、周辺光量落ちが非常に気になった。Leica M3の場合は、さすがに絞り解放付近では周辺光量落ちが出ることあるけど、適度な感じでそれはそれでいい感じの風合いだと思っている。

 Nokton 35mm f1.4 VM II ASPHをデジタルLeicaに付けたらどんな写りになるのか.....それはそれでやはり楽しみである。

Leicaの新しいレンズは?

  今まで、Leicaの非球面レンズは使ったことがない。私的ライカオーナー10周年記念として、デジタルLeicaと合わせて、Leicaの現行レンズはちょっと前の世代のASPHを購入したいと思っている。一番気になるのは、やはりSummilux 35mmか50mmのASPH。Cameraholics Vol.5でもコムロミホさん、高橋伸哉さんの非球面ズミルックスによる作品を楽しめる。これまで球面Summilux兄弟を使い続けているので非球面になったら写りがどう変わるのか、これは気になる。

Voigtlander APO-LANTHERも

 LeicaのAPO Summicronの話題を最近よく目にするのと同時に、コシナのAPO-LANTHERも気になる存在となりつつある。Cameraholics でも、APO-LANTHER 50mmはVol.4で、APO-LANTHER35mmはVol.5で、いずれも澤村徹さんが記事を書いておられる。もしかしたら、SummiluxでもAPOが出てくれるのではという勝手な思い込み(笑)もあったりするので、まずは先にAPO-LANTHERの35mmか50mmのVMマウントを手に入れたいという気持ちもある。しかし……、コシナのAPO-LANTHERは、LeicaのAPO Summicronと比較した場合のお手頃感もあってか、かなり人気のようだ。すぐに手に入るのだろうか?....いずれにしても非球面ズミルックスと合わせてAPO-LANTHERも35mmか50mmか購入したいと思っている。

永遠の憧れ、Noctilux

 Cameraholics Vol.5のNoctiluxの特集は豪華。ハービー山口さん、落合陽一さん、高橋伸哉さん、松下大介さんのかく作品や記事に加えて、ライカレンズ設計者のピーター・カルベ氏のインタビュー記事などなど非常に読み応え十分。いつかはNoctiluxとも思うも、まずは上記のレンズ群に目が行ってしまうのであります。

シネレンズ

 澤田徹さんのオールドレンズをマウントアダプターを介してデジタルカメラで楽しむことを紹介されている数々の著作は見ているだけでも楽しくなる。今回はシネレンズ。残念ながら京都にはオールドレンズを扱う専門のショップはない(あるのかもだけど知らない)。Vol.5で紹介されている中では、Schneider Xenon 50mmが一番きになった。このレンズをLeica M3, M10 Monochromeとかに付けたらどんな写りになるのかと想像するだけでもワクワクしてくる。船橋から京都に引っ越して一つだけ残念だと思っていることがある。秋葉原の2nd Baseだ。2nd Baseのツィッターを拝見していると、非常に魅力的なオールドレンズを種々扱っている様子が分かる。コロナ感染状況が改善してまた東京方面にも出張にいくようになったら是非よってみたい。

連載も魅力的

多彩な顔ぶれ

 Cameraholicsの魅力は、有名写真家の皆さんの作品やカメラ、レンズの紹介記事だけでなく連載記事にもあると思う。コムロミホさんのLeiicaQ、柊サナカさんのクラシックカメラ愛溢れる記事、有安杏果さんの普段気軽にLeicaを使う様子、祐天寺のあの写真好きが集まるお店で何度かお見かけした近重幸哉さんのライカ愛ドップリのコラム、動画クリエーターとしての視点が魅力のジェットダイスケさん、パリ在住の桜井朋成さんのおしゃれかつ渋いえり小倉ビュールの作品とお話にお馴染み赤城耕一さんのカメラ解説にトリはハービー山口さん。どの記事、コラムも休みの日に読ませて頂くとホッコリして安らぐのである。

ライカ転生 〜 Leicaと出会う

  Cameraholics Vol.5で一番驚いたのがこれ。いのうえのぞみさんの作品と記事。Vol.3の特集、「鮮やかなモノクローム」で福島裕二さんのモデルをされて、福島さんが撮った自分が被写体となっているモノクロの写真に衝撃をうけて、私も購入したいと思っていたLeica M10 Monochromeを結局購入することを決意したと….。M10 Monochromeを購入したいという気持ちにさせてしまう福島さんの写真力も、いのうえさんを虜にしてしまったM10 Monochromeも両方ともそれだけ魅力があるといいうことなんだろう。こういうLeicaとの出会い方もあるんだなと、写真の楽しさと合わせて、シンプルなのに、半面ライカの多様さを見せつけられたような、そんな気持ちになったいのうえさんの素敵な写真とコラムだった。

 あ〜〜、なんにしても早くデジタルライカを手にしたい....でも結局11月まで悩み続けそうな気もする。